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生豆 / なままめ / Green coffee

 販売中ラインナップの焙煎前の原材料の写真を撮影しましたので、焙煎後の豆と並べてご紹介します...と写真を紹介するだけにしようと思っていましたが、「生豆」に「なままめ」と読み仮名を振り、その読み方にまつわる説明を余談として書き始めたら長くなってしまいましたので、そのまま掲載することにしました。よろしければ、以下ご覧ください。


 さて、この記事のタイトルにもあるように、焙煎する前の豆/原材料のことを日本語では生豆、英語ではgreen coffeeと表記します(4/20修正しました。修正前:green bean→正しくはgreen coffeeでした)。


 日本語の「生豆」の読み方としては「なままめ」か「きまめ」が候補になりますが、これまで仕入れしたことのある商社(6社)において「なままめ」という呼び方しか聞いたことがないため、それらの商社から仕入れる焙煎店を含めるとコーヒー焙煎業界ではおそらく「なままめ」という読みがほとんどではないかと思います。当店では、日本語としてどう呼ぶのが正しいのかというよりも、業界共通語として通じやすい方が優先して当初より「なままめ」と呼んでいます。


 食材として一般的には熱を入れる前の素材の状態を「なま」と呼ぶことがほとんどではないかと思います。たとえば、生魚、生肉、生卵、生蕎麦など例はいくつもあります。


 ここで、「生豆」の読み方を日本語的にはどうかとあらためて国語辞典を引いてみました。明鏡国語辞典(大修館書店)によれば、

・生(き):混じりけがないこと。

・生(なま):野菜・魚・肉などの食べ物を似たり焼いたりしていないこと。

とありますので、意味的には後者の「なま」の方がしっくりくるかと思います。

 聞いたことある範囲では、醤油は両方の読み方があります。詳しくは知らなかったためインターネットで調べてみましたが、生(なま)に関しては農林水産省の醤油の品質表示に関する項目に「生(なま):火入れを行わず、火入れの殺菌処理と同等な処理を行ったものに表記可能」とあったり、生(き)に関しては業界的に共通した定義がされてるようです(例えばこちらのページ)。


 素材を加熱加工する焙煎業においては、日本語的にも「なままめ」という読みが適しているように思います。


では、写真をご覧ください。

 観察の切り口としては、大きさ、形、色味、薄皮の残り具合などがあります。他商品と比較をするとちがいがわかりやすいと思いますが、1つの商品内での比較でもちがいが見られると思います。

 品種(お米で言えば、コシヒカリ、あきたこまちなど)と栽培標高も併記しましたので、ご参考になさってください。

 尚、生豆と焙煎豆の写真は、縮尺とホワイトバランス(色味調整)は揃えていますが、露出は異なります。



Ecuador Vilca Mountain

エクアドル ビルカマウンテン

品種:ブルボン、ティピカ

標高:1,700m



PapuaNewGuinea Paradise Premium

パプアニューギニア パラダイスプレミアム

品種:ティピカ、アルーシャ

標高:1,600m




Guatemala Huehuetenango Fancy

グアテマラ ウエウエテナンゴファンシー

品種:カトゥーラ

標高:1,600m




Ethiopia Shakiso TadeGG Natural

エチオピア シャキッソ TadeGG農園 ナチュラル

品種:原種(ウォリチョ、クルミ)

標高:2,000m

ナチュラル精製:果肉を残したまま乾燥したのち脱穀




Honduras Las Capuquitas Farm

ホンジュラス カピキタス農園

品種:カトゥアイ

標高:1,600m



Colombia Huila Queen Alto del Obispo

コロンビア ウイラ オビスポ

品種:カトゥーラ

標高:1,700m



撮影:SONY ILCE-7M2 / Voigtländer APO-LANTHAR 65mm F2 Aspherical / LED2灯

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