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執筆者の写真TOMOCHI COFFEE

抽出レシピとおすすめのペーパーフィルター

 お客様から抽出レシピに関する質問をしばしばいただきますので、こちらに回答として掲載したいと思います。当店をご利用いただいているお客様は、ペーパーフィルターを使ってハンドドリップで淹れる、もしくはコーヒーメーカーで淹れるという方がほどんどではないかと思いますので、よろしければご参考になさってください。

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Q1) どのくらい豆を使えばいいのか
Q2) お湯の温度はどのくらいがよいのか
Q3) 挽目はどのくらいがよいのか
番外編)ペーパーフィルター

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図1 ハンドドリップ

コーヒー豆[素材]と抽出[レシピ]。

お客様におかれましては、この2点によって味わいが決まります。


好みの素材を選んで、好みの味になるようなレシピで抽出する。

レシピも抽出する方によってそれぞれということになりますが、好みの味に調整するための出発点があったほうが試行錯誤しやすいかと思いますので、私たちが日常飲んでいるレシピをお伝えしたいと思います。


 ふだん使っているカップは満水200mLの比較的小さめのカップで、水位7~8分目くらい約120mLを1杯分としています。


1) 豆の量

 1杯 抽出120mL 豆10~12g

 2杯 抽出240mL 豆20g

 3杯 抽出360mL 豆30g

 4杯 抽出480mL 豆34g

※抽出杯数を上げていったときに使用する豆量は、1杯→2杯で+10g増 3杯→4杯で+4g増から2杯→3杯を類推すると8g増くらいとなりそうですが、1-2杯用と3-4杯用で使用するドリッパーを変えているため何かしらの条件が変化して類推から外れた+10g増となると思われます。


2) お湯の温度

 90~92℃


3) 各種ミルの挽目設定

 フジローヤル みるっこDX R-220 3.5番

 TIMEMORE C2など 調整ノブ締込み状態を0として19ノッチ目

 ボンマック BM-250 4.0番

図2 各種コーヒーミルと挽目設定

番外編)ペーパーフィルター

 フィルターは何となくドリッパーメーカー純正品のものを使ってみたり、同じ紙でできているから安くても同じではないかということで100円均一ショップのものなど、皆様さまざまと思います。ただ、ご質問を受けた場合にはお勧めしている製品があります(店頭販売はしておりません)。

図7 ペーパーフィルター 三洋産業

 ろ過フィルターは対象が空気であっても液体であっても、“ろ過性能が高くて目詰まりしにくいもの”は粗目から細目に向かって多層構造をとっています。こちらのフィルターの目はわかりませんが、多層的な構造をしています(触るとふんわりしていて、破こうとすると一方向に切れ目が走りません)。実際、抽出終わりまで目詰まりしにくく、微粉捕獲性能が高くよりクリーンなコーヒーが抽出できます。

 余談ですが、深煎り豆は組織がもろく微粉が多く発生しやすいため、ろ過性能の追求からネルを使用した「深煎り+ネルドリップ」の喫茶店が多くあるのではないかと想像します。



[補足説明]

キッチンスケール(はかり)がない場合

 ドリッパー(抽出器具)に付属の計量スプーンはカサを目安にした計量です。同じ重さでも、浅煎りはカサが小さく、深煎りはカサが大きくなります。およそ10%くらい異なりますので、キッチンスケールのご利用が理想です。参考までにハリオV60ドリッパーに付属する計量スプーンで計量した結果を載せます。サンプルは、浅煎りエクアドル(図1)と深煎りコロンビア(図2)です。

図3 浅煎り 15.1g (エクアドル ビルカマウンテン)
図4 深煎り 13.1g (コロンビア クイーンオビスポ)

[補足説明(つづき)]

レシピ1杯分の「豆量10~12g」について

 1杯抽出は、粉量が少ないため安定してお湯を注ぐのが難しいと感じる方も多いです。10g抽出で味の濃さや香りが不足していると感じる場合は 12gにしてみてください。


浅煎りコーヒーの抽出

 使用する豆量を10%くらい少なくすると、酸味の強さを抑えつつ香りを楽しめる抽出ができます。


温度計がない場合

 「やかんがシューッと言い始めたら火を止める」などいつも決まったあたりで火を消すということで比較的安定した湯温が得られます。味や苦みが強いと感じたら早めのタイミングで消すなど調整してみてください。


湯温調整

 レシピの90~92℃という幅は、使用するドリップポットによるためです。やかんのような蓄熱性の高い器具でしたら、抽出完了まで湯温をキープできますが、コーヒー用ドリップポットですと予熱しても温度低下が早いので、高めの湯温で抽出スタートがおすすめです。味や苦みが強いと感じた場合は少し湯温を下げてみてください(調整量-2℃ずつ)。


図5 やかん型:野田琺瑯ドリップケトルII
図6 ポット型:タカヒロ コーヒードリップポット


 抽出のご質問は、他にもお湯の注ぎ方、蒸らし時間、風味の調整方法などがあります。インターネットで調べてみてもいろいろなやり方があり、いまいち決まってない方もいらっしゃるのではないかと思います。


当店でのやりかたではありますが、追々お伝えしていきたいと思います。

以上ご参考になさってください。

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